看護師であり続けなくて良い。
看護師10年目、初めて退職代行を使いました。結果、私は失敗しました。
看護師の資格さえあれば、選択の幅が広がって選びさえしなければどこでも働けるのは間違いない、正社員であれば安定した環境でそこそこの収入も得られて安心ー。

看護師の資格があるんだから、看護師として働かなくちゃ。
でもそれに囚われすぎて、看護師でいなきゃいけないと思い込んでいました。
新しい職場に転職して1か月、毎日毎日流れ作業のように業務をこなしていく。
常に気が張った状態で体調もメンタルも落ちかけてた。これが自分のやりかたったことなのかと悩みながら過ごす日々。
新人ではあるけどプレッシャーのある立場にいたこと、入職してまだ1か月しかたってないこと、人間関係的にも辞めたいなんて言える環境じゃなかった。
もう仕事やめよう。決めた。
やっぱり気持ちに嘘はつけなかった。すぐに”退職代行”で検索。こんな気軽に使っていいのか、訴えられたりしないのか、本当に辞められるのか、いろんな不安が出てきたのも事実。
色んなサイトをみて比較して、でも結局どこにしたら良いか決まらずよく名前を聞いたことがあるサイトを選んだ。
退職代行の流れ
①退職代行サイトのフォームからお問い合わせ
②すぐメールにて返信あり
③ヒアリングシート記入
④ラインにて打ち合わせ
→ここのやり取りもかなりスムーズです。自分に担当者がつくようですぐ既読がつき、質問にもしっかり返答があったので安心でした。
⑤全ての内容に問題なければ入金
ここまで全て同日に行われます。
※ヒアリングシートには退職した理由、退職代行を利用した理由、退職希望日、会社から郵送して欲しい書類、会社からの貸与物の有無、職場に置いてきた私物の有無など様々な項目を入力する必要があります。覚悟を決めたら、最終出勤日までに私物は持ち帰っておいた方がスムーズです。
退職日前日
私の場合、申し込みをした翌日が退職希望日だったので、本当に明日から仕事に行かなくてよいのか半信半疑な気持ちでした。
看護師の職場でありがちな、就業時間前のサービス残業。私の働いていた職場では30分前には出勤して準備作業をしていました。そのため、その時間帯に出勤していないとスタッフから連絡がきたり、無断欠勤と思われ職場から連絡がくる恐れがあったため、そのあたりの状況も担当者の方に聞いて、退職日当日の朝に職場へ休む連絡だけはする必要がありました。
退職日当日 〜連絡〜
退職代行の日時について、私は日付だけ決めて、実際に退職代行会社から職場へ連絡する時間はお任せしました。(希望があれば対応可能と思います)
退職日当日。
朝、職場へ休む連絡だけして、その後は退職代行会社からの連絡待つだけ。
この待っている時間がとにかく長く感じた。退職代行会社から職場へ連絡する前後や、職場の対応、どのように話が進んでいるのか、また動きがあったときなど逐一連絡が入るため、常にスマホを認し対応できる状態にしておくのがベスト。

気持ちが落ち着かずそわそわしてしまいますが、とにかく連絡を待つのみ!!
また職場に共有していた、自身の携帯電話、ライン、身元保証人の連絡先。事前にブロックや着信拒否しておくか悩みましたが、なにか怖いものみたさでそれらの対応はせず様子みていました。
実際に連絡がとれる状況ではありましたが、職場から直接の連絡や接触はまったくありませんでした。
常に不安はありましたが、その都度退職代行の方から対応について説明していただき非常に安心して進めることができました。
退職日当日 〜郵送〜
連絡対応を行うのと並行して、職場へ提出する書類と貸与物の手続きが必要になります。
スムーズに話を進めていくためにも、連絡と同時進行しながら進めていきましょう。
・書類
フォーマットは、退職代行会社が用意してくれるため基本的にはそのまま印刷して記入していきます。フォーマットの内容について、必要な情報が不足していたりいざ印刷すると表示が不自然になってしまうことがあるためしっかり確認するようにしてください。
・貸与物
職場から借りているものがある場合には、不備なく揃えた状態にしておきましょう。
私の場合は上記を段ボールに入れてゆうパックにて発送しました。追跡可能な発送方法で送りましょう。発送準備ができたら退職日当日、もしくはその翌日あたりで発送しましょう。
恐れていたことが起きた
退職の連絡をしてから1週間を過ぎた頃、ある手紙が届く。
差出人は見たこともない法律相談所から。
中をみて絶句・・・損害賠償請求通知書。
まさかこんなことになるなんて思いもしなかった。内容は通知書を送るに至った理由と、訴訟とかにしたくないなら話し合いしましょうというもの。
・・・どうしよう。
ひとまず落ち着いて、どう対応するのがいいかさえ私はわからなかったので退職代行会社に相談。すると現時点ではただの通知書であり脅し目的でそういった対応をする会社もあるとのことで無視して良いとのこと。
無視するなんて無理。
怖い!とにかく穏便に!大事にしたくない!!
私が利用していた退職代行会社は労働組合提携、弁護士監修のところであったため、こういった対応は自分で行う必要がありました。
手紙がきた同日に、とにかく弁護士事務所を探して問い合わせ。でもなかなか直近で相談にのってくれるところが見つからなかったけど、近所でやってる事務所に問い合わせたらその場で相談にのっていただいて、相談は無料でもそれ以降の費用の方がかかってしまうから自分で対応した方が良いとのこと。
その後相手の代理人の方に電話し、経緯などの説明を聞いているとなんかとんでもないことしちゃったという後悔が押し寄せてきました。
職場の利益とか損失を払うというよりは、私の給料減額で合意という形になりました。
はい、もう勉強代です。
後日書類が郵送されてきたため、内容確認し記入が済んだら再度郵送しました。
私の場合、民間企業で労働組合提携、弁護士監修の退職代行サイトを使用しましたが、弁護士の人が直接対応してくれてる訳ではないため立場的にも弱い状態です。
・退職を告げた日から2週間の間は労働契約が継続している
・その間の同意に基づいて決定しているシフトは出勤することが労働上の契約の義務
・いきなり退職を告げ、事前の連絡や調整もなく休んでいる状況
→正当な理由のない労働契約の債務不履行、とのこと。
言っていることは何も間違っていなくて、こういう自体になってもおかしくないです。
実際の退職日について
そんなこんなで自分が想像していた退職代行とは全く異なる形になりましたが、退職の意思を伝えてから2週間後の日付が実際の退職日となり、無事退職できました。
私の場合、短期離職であったため有給はなく欠勤扱いにて退職日を迎える形となりました。
お給料も減ってしまいますが、働いている時のストレスから解放されたことは何にも変えられないものでした。
退職代行を使う時の注意点
今まで何度か転職をしており、本来であれば数ヶ月前から退職の意向を伝え、引き継ぎなど済ませ退職日を迎えるのが普通の流れであり、私自身もそうしてきました。
ですが今回のように弁護士さんまで出てくる事態になってしまって、退職代行は気軽に使うべきではないとは思います。だけれど職場を辞めにくい、辞められない状況になったとき、その手助けをしてくれる唯一の手段であると思います。
だからせめて、退職代行会社選びは多少お金がかかってしまっても弁護士運営のところが安心だと感じました。何かあったとき、気軽に相談できる人がいるだけで気の持ちようが全く変わってきます。
自分がいた職場から絶対訴えられないなんて、言い切れないです。
ましてや、退職代行を使ってまで辞めたいと思った職場です。
スムーズに退職できる人も多くいるとは思いますが、色んなリスクやトラブルが起きる可能性はゼロではありません。
決して軽い気持ちで使わず、最終手段と思って利用してください。
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